万葉

布雲

 「夕されば み山を去らぬ 布雲の あぜか絶えむと 言ひし子ろはも」

 私たちは切れることはない、絶えることはない・・

 布雲を見てそう言っても
 明日も同じ布雲が同じ空にあるはずがない。。
 時間は流れている。
 それぞれの世界で違う方向を向いて歩いていれば
 同じ雲を見ても 同じことを思い出すとは限らない。
 時間が経てば経つほど距離は離れているかもしれない。
 
 絶えることがない・・ と思うのか。
 雲は流れていくよ・・ と思うのか。

-万葉